有給取れないとすぐに転職していいのか!転職する前に考えるべき5つのこと
それぞれの企業ごとに「有給休暇の制度」の規定が異なります。
法律上は有給を自由に取得すべきであり、労働者の権利として認められています。
しかし、現実問題として「有給を取得できない」と悩んでいる方は大勢います。
ここで焦点となるのが「有給取れないいから転職をする」と安易に決めていいのでしょうか。
答えはもちろん「NO」です。
転職先で有給が今よりも取得しやすいと決まっているわけではありません。
今回は、有給取れないことに悩んでいる人が取るべき行動について解説していきます。
有給休暇の日数をどれくらい把握しているのか
有給休暇を取得する際に取得可能日数は会社の規定によってさまざまです。
一般的には会社が給与を振り込む際にどれくらい有給が残っているか明細書に記入しています。
明細書に記入してある日数があなたの日数ということになります。
「どれくらい有給休暇があるのかわからない」方はまず有給日数を把握することからはじめましょう。
ただ、「有給日数を把握すること」と「有給日数を消化すること」は別問題となります。
現在の日本において、会社のほとんどは有給の取得率がかなり低いです。
中には、社員に有給をなるべく使わせないようにするブラックな会社があるほどです。
よくある例としては、「仕事ができる人だけが有給を取得できる」、「周りの迷惑になる」と上司から言われがちです。
もちろん「有給は私の持つ権利だ」と主張することは出来ます。
しかしながら、こうした行動はリスクも伴います。
そもそも、会社には有給に関する変更する権利を持っているため、繁忙期など時期をずらして社員に有給を取得させることができるのです。
また、今後のキャリアに響くと考える人にとっては有給取得にはリスクしか付きまとわないと考えるでしょう。
ながいあいだこうした風潮が続いたが為に、今日では仕事以外の時間を何に使えばいいのかわからない人が急増しています。
こうした社会情勢も相まって、本音と建て前に大きな溝が生じてしまっているのです。
実際に有給取れない企業は多い
会社の規定では有給について定めていても、実際には取りづらい場合が多いです。
サービス業界やスタートアップしたばかりのベンチャー企業の場合、どうしても有給取れない事が多々起こります。
他にも「業務内容的に取得しづらい」パターンや「有給は取らないという社内の暗黙の了解がすでに出来上がっている」パターンなど多くあります。
大手企業の場合は、上司が有給取れないようにし場合、他に相談出来る環境が整っています。
では、中小企業の場合はどう変わるのでしょうか。
社長に権力が集中しがちであり、有給もなかなか取得しづらい環境を作っているケースが多いです。
また、日本の多くの企業は家族経営の延長な会社が多くあります。
普通のサラリーマンよりも圧倒的に家族経営による会社が多いことが日本における有給取得率が低い原因の一つでもあるのです。
世間的にあまり知られていない隠れブラック企業はまさしくこのような家族経営に多く見られます。
しかし、こうした家族経営の会社は単に有給を取得させないのではなく、人手不足や資金難から経営が上手くいっておらず、有給を付与できない会社も事実多くあります。
有給が取れない会社は辞めるべきなのか
ここで、議論の的になるのが「有給取れない=転職すべきか」ということになります。
たしかに、有給が取れるかが会社を判断するひとつの材料であることは間違いありません。
しかし、ほんとうにこのひとつのファクターだけで判断してもいいのでしょうか。
会社によっては、有給の取得率は悪いが残業が全くなく、休日出勤が一切なく、福利厚生がいい会社もあります。
このように、一概に有給取れないからといって、すぐに転職すべきではないのです。
ひとつの評価基準として見た「有給休暇」
有給休暇の取得率が高い会社は、業績に余裕があり、従業員の満足度も高い会社です。
つまり、ホワイトな会社か判断するうえで、有給の取得率は重要になるポイントです。
逆の場合、ビジネスモデルがヒエラルキーのトップにいる人たちだけがぼろ儲けする仕組みになっている場合があります。
有給を取得するかどうかに限らず、有給取得率はいい評価基準になります。
このようなことから転職の際には、必ず採用担当に有給の取得率等の質問はすべきです。
まとめ
現在、国も乗り出して日本の有給取れない事情をなんとかしたいと動き出しています。
働き方改革法案によって、有給を消化していない従業員は取得しなければいけないという法律に代わる予定です。
こうした、今後の働き方改革の動向を踏まえたうえで、今会社を辞めるべきかどうか十分に判断する必要があります。
日本ではいまだにチームやグループを尊重する風潮にあります。
そのため、どうしても有給は取得しづらいですね。
しかし、時間は有限です。自らの時間を精一杯豊かなものにしていくためにも、有給をしっかりと活用しましょう。