営業職の転職で好印象を与える志望動機の書き方
「これから営業職としてはたらきたい」「営業は未経験だけど転職するのが不安だな」と感じる方は一定数います。
営業職の転職で一番重要視されるものは志望動機です。
企業の人事担当者が応募者の志望動機を見ていることを理解することで、志望動機に記入するべき内容を押さえれば、書類選考突破率が上がります。
本記事では、営業職未経験で志望する方の志望動機の例文を紹介しますのでぜひ参考にしてください。
営業職ごとの志望動機
営業にはいくつか種類があります。
以下にご自身が志望する職種に当てはまるものがありましたら、参考にしてみてください。
法人営業
前職では、〇〇というアパレルブランドの販売員として働いていました。
20~30代の女性を対象にしたコンセプトで展開していました。しかし、売上が伸び悩んだ時期がありましたが、お客様に仕入れを工夫したらアドバイスすることで、年間売上社内2位になりました。
売上を伸ばすために一人のお客様をよく見て、一番喜ぶ商品を案内しました。
また、常に流行へアンテナを張り、日々の情報収集を欠かさず行っていたことが結果として現れました。
前職で活きたコミュニケーション能力とプレゼンスキルを発揮して貴社に貢献したいと考えております。
ルート営業
私が貴社に志望した理由は、高品質なものを作り続けている姿をみて商品を世に広めたいと感じたからです。
小さい頃から変わらない懐かしい味を多くの人に食べてもらいたいと考えております。
そのため、全国でこの味を広めたいと感じたので転職を決意しました。
不動産営業
私が貴社に応募した理由は、他社とは比較できないほど親切丁寧に物件探しを協力したいという気持ちが伝わるからです。
学生時代に一人暮らしをはじめる際さまざまな不動産屋を訪れましたが、貴社以外の不動産屋は丁寧な対応をしてくれませんでした。
私は初めての一人暮らしにとても緊張している中、貴社だけが私の志望に一番近い物件を探し続けて頂きました。
今後、一人暮らしを希望する人に私も当時対応して頂いた方のように親切丁寧に物件探しのお手伝いができればと考えております。
保険営業
昨年母が大病を患い入院していました。
いつ退院できるか分からない状況の中、治療費でお金が出ていく中、当時保険に関して無関心でしたが保険について考えさせられた時期でした。そんな中貴社の社員がいち早く保険料について相談にのってくれました。
いつ自分の回りにいる大切な人が病気や怪我するか分からないので、多くの人に知ってもらいたいと思い貴社に応募しました。
コミュニケーション能力にも自信はありますが、大切な人が何か合う辛さは誰よりも理解しているので、その経験がないよう色々な人に保険の重要性を伝えたいです。
車の営業
父が車好きということもあり、私も車が好きでした。
現在は車の整備士として働いています。
整備士として働いているうちに、貴社が販売している車に魅力を感じました。
貴社の車をより多くの人に知ってもらいたい、魅力を伝えたいと感じたので貴社に応募しました。整備士の経験を活かし、安心して車を購入できるようアドバイスし、貴社に貢献できればと思います。
営業職として転職するために採用面接官にアピールできる志望動機の書き方とは
志望動機欄には、その企業や職種を選んだ理由を書くことになります。
単純に書いても採用担当者の目を引くことはできません。
志望動機では応募先の企業が求めるスキルや経験がどのようなものかを踏まえ、自分と合致していることを伝えることが大事です。
また、入社後自分がどのようにして企業に貢献できるかも伝えましょう。
まずは自己分析をしよう
志望動機を書けない人の中には自己分析ができない人が一定数います。
自己分析は転職活動において必須です。自己分析により自分のことを正しく理解することができます。
自分を理解していないと何を求めているか分からず、業界や企業の志望理由が思い浮かびません。
自己分析の方法はいくつかありますが、過去の経験を思い起こし、自分がどのような人間か能力や性格などを把握しましょう。
自分自身を理解することで、どのような業界、企業、職種が何となく見えてきて、志望動機作成にも繋げられます。
自己分析を怠ると、採用面接官に自分の良さを伝えくれなくなるので自己分析は行いましょう。
他の人に頼んで他己分析してもらおう
自己分析を行っても、自分で都合の良い方向で考えてしまうことがあります。
そのため、家族や友人などの意見を取り入れ他己分析してもらうこともおすすめします。
他己分析では自分では気づかない一面を知ることができます。
自分では気づかない良い面と悪い面を客観的に把握することができます。
他者から見た自分を知ることで、企業側の視点で志望動機を作成することができます。
採用担当者の心をつかむ志望動機を書くためには、他社目線で作成することが大切です。
自分を客観的に捉えることで、企業目線で転職活動すると内定を勝ち取ることができるでしょう。
志望する企業を研究し「風土・事業内容」を把握しよう
どんなに素晴らしい志望動機を書いても企業のニーズとマッチしなければ内定をもらうことは難しいでしょう。
志望動機を書く前には企業研究を行いましょう。
企業理念の他にもサービス・商品を理解しましょう。
それぞれの企業に合わせた志望動機を作成しましょう。
企業理念
面接では企業に関する簡単に質問されることがあります。
仕事内容だけではなく、社員人数や企業の歴史などもチェックした方が良いです。
企業に関して知っておくだけでも、多くのライバルに差をつけることができます。
企業のホームページや転職サイトなどの情報のみならず、新聞やビジネス雑誌から情報を得るものよいでしょう。
経営理念
経営理念は企業がどのように仕事しサービスを提供しているかを把握するためにチェックするべきです。
経営理念を把握することにより、自分の価値観と志望する企業の社風がどのくらい合っているか判断することができます。
さらに、仕事するうえで必要なスキルや性格を把握しておくと、志望動機が書きやすくなると思います。
企業がどんな人物が求めているか事前に把握することで、適切な志望動機が作成でき、採用担当者から高評価もらえるようになるでしょう。
採用担当者は、入社後に会社に利益をもたらしてくれる人物を常に求めているため、経営理念にあった人を採用します。
志望する企業の経営理念に目を通すことで、その企業に合う適切な志望動機を書くことができます。
商品やサービスの理解
応募した企業のビジネスモデルを把握することは必須です。どのような商品・サービスを展開しているか理解しましょう。
ビジネスモデルは商品・サービスが開発される流れや歴史、実績を把握することです。
どの企業でも通じるような志望動機を見ても採用担当者は高評価を与えません。
採用担当者はあなたの熱意を志望動機で確認します。熱意を示すためには、ビジネスモデルに注目した志望動機を書くことをおすすめします。
準備ができたら書いて始めよう
志望動機はどう書けばいいの?と感じる方もいます。そのときは事前に抑えたポイントに注目して自分の言葉で志望動機を書いてみましょう。
丁寧で難しい言葉を使う必要はありません。採用担当者はあなたの人柄や志望動機を求めています。
また、自分のことについて語りすぎてしまうかもしれないですが、企業理念やサービスを入れて会社について触れて好感度を上げましょう。
「この企業に入りたい」という熱い思いを伝わるような動機を書きましょう。
志望動機の書き方のポイント
志望動機には自分の言いたいことをただ書くものではありません。
採用担当者があなたの志望動機を読んで目を引くような内容を書く必要がありません。
以下にポイントを紹介します。
「なぜ営業職になりたいか」を書く
営業職は未経験可能の求人案件も多いです。
営業職に求められる基本的なスキルはコミュニケーションや傾聴力など、他業種でも活用できるスキルのため、職の経験を活かして大いに活躍できる可能性があるからです。
そのため、未経験からの窓口が広いゆえ、「なぜ営業職になりたいのか」明確に記載し意欲をしめすことが大事です。
自分を採用するメリットを書く
営業職は顧客に自社のサービス・商品を提案することが職業なので、自分を商品と見立て分かりやすく提案することができるかどうか問われます。
自分が志望する企業でどのように貢献できるか、自分を採用することにより企業にどのようなメリットがあるかを書きましょう。
伝え方でおすすめなのが、冒頭に結論を述べて、結論の後に根拠を述べることです。
例えば、「私は御社の営業職として働きたいです」という結論を述べたら、「なぜなら〇〇だからです。」という根拠をいいましょう。
ロジカルに伝えたいことを伝えるためには、結論から根拠の順番で書くことをおすすめです。
見やすい文章で書く
履歴書には項目ごとのスペースが決まっており、志望動機を書く欄も限られています。
スペース内で内容を収まることは当然ですが、見た目も気にしましょう。
文字数が多すぎて字が小さすぎていないか、文脈に問題はなくても内容が重複や文字列が崩れていないかなど視覚的に分かりやすい文章を書くようにしましょう。
綺麗な文字列だと営業職で重要な「相手の立場で物事を考え行動できる人」というアピールすることができます。
未経験からの志望動機の例文
私はこれまでの販売職の経験を活かし、実力を問われる営業職に就きたいと考え貴社を志望しました。
〇〇業界は近年の少子高齢化に伴いますます成長が見込まれる分野の一つであると考えております。〇〇や△△などの新しいサービスを提供することをモットーにされており、常に変化し続ける精神に共感しました。
私は多くの男性ビジネスマンにスーツを販売していて、お客様に希望にある「相手の要望や希望をくみ取る」ことに自信があります。
貴社の営業職として入社した際には、お客様が求めるものをくみ取り最適なサービスを提供したいと考えております。
営業職に必要な6つの適正とは
企業の採用担当者は、あなたの会社に入りたいという熱意以外に営業職としてやっていけるかの適正も見ています。
そこで、あなたは採用担当者に「この人営業に向いているかも」と思わせることも大切です。
ここでは、あなたが志望企業に営業職として適性があると思わせるような項目を紹介していきます。
①分かりやすい表現を用いて相手に伝える
営業職は、自社で開発した商品やサービスをお客様に提案することです。
お客様から選んでもらうためには、お客様に商品やサービスについて理解してもらうことです。
理解してもらうためには、分かりやすい表現や言葉を用いてサービス・商品を説明することです。
もし、専門用語や日常で使用頻度の低い難解な言葉を用いて説明してもお客様には理解してもらえません。
論文が良い例です。なので、専門用語を使わないで、なるべくかみ砕いて伝えることが必要となります。
ポイントは、何かを説明する際に工夫した点を挙げてみるとよいです。
身近なことを例に置き換えて伝えたという工夫ができれば、「この人は相手の立場で物事を考えられる人だな」という評価してもらえます。
②相手(お客様)が何を求めているか理解する
営業は、口達者な人がするイメージが持たれることがありますが、そうとは限りません。
お客様は自分たちが抱える負を解消することを必要とするからです。
巧みに言葉を並べて話しても、お客様の要望に応えられないなら意味ありません。
お客様に「この人分かってない」と思われ、逆効果になることもあります。お客様が何を求めているか把握することが大切です。
そのために、お客様からしっかりヒアリング行い気持ちを読むことが大切です。「聞き上手」が活躍するのはこういいた理由が挙げられます。
ポイントは、相手の要望や意図を理解するためにした工夫したことを書いてみましょう。
例えば、「“なぜ”を頻繁に使用した」などの工夫があれば、「この人は自分勝手なコミュニケーションしない人だな」という良い印象を与えることができます。
③目標達成意欲が強い
どんな職業や職種でもそうですが、売上が立たなければ経営は成り立ちません。
多くの企業はノルマや予算といった売上目標があります。
営業は企業の中で売上を立てる役割です。売上や目標に対してこだわれるタイプかどうかで、企業の求職者を見極める大きなポイントになります。
まず、たとえ営業職以外の仕事でもノルマや目標は少なからずあります。
そのため、営業経験がなくてもこれまで経験した仕事のアピールできることはあります。
例えば、販売代理店でスマホの月10台購入してもらうという目標があります。
どのようにして売上目標を達成できたのかの工夫した点をアピールするようにしましょう。
④折れない心を持つ
新規プロジェクトの営業では、電話や訪問によるアプローチの際にお客様から断られることは営業としてよくあります。
断られる回数の方が圧倒的に多いので、いちいち凹んでいたら大変です。
ポイントは、くじけず粘り強い点をアピールすることです。
失敗から改善点を見出し次の仕事に活かしていたといった経験があることをアピールしましょう。
失敗や叱られたことをただ凹むのではなく、そこから改善点を得て仕事ができる人という印象を持ってもらえるでしょう。
⑤人の名前、顔、特徴を覚えられる
営業は顧客の窓口になるので、お客様先の担当者様とは長くお付き合いすることになります。
担当者の顔や名前、趣味などはもちろん、そのときに離した会話内容を覚えておくことは必要です。
自分が相手の立場なら、自分の事を覚えていない人をどう思いますか?少なくとも良い気分にはなれないでしょう。
覚えていないだけで信頼関係に影響を及ぼすかもしれません。
信頼されないと分かればその人に仕事を依頼することもなくなるでしょう。
信頼を失わないためには、細かな会話の内容まで覚えて仕事すれば、相手から信頼されるようになるでしょう。
人の顔や名前を覚えるためのポイントは、名刺交換した相手の特徴をエクセルやPCのメモ帳などに書いて管理しておくとよいでしょう。
メモの中にその時話した会話内容などを残しておくことも良いことです。
相手に対する誠実さと「この人は細かく丁寧に仕事できる人」だなとアピールすることができます。
⑥フットワークが軽い
ここで言うフットワーク軽いは、「何かあればすぐに訪問する」だけの意味ではありません。
顧客から連絡を受けたらすぐにメールや電話で対応することも含まれます。
営業職に限らず、ビジネスで大切なことは信用と信頼です。
お客様からすれば、すぐに対応してもらう方が安心します。
「フットワーク軽い」点をアピールするためには、相手から受けた連絡や要望に対してどのように動きを心掛けたかを書きましょう。
例えば、「お客様から来た連絡には24時間以内に返信して、今後の対応について伝える」といったことがあれば、人事担当者も「この人には安心して顧客を任せることができる人だ」というイメージを与えることができます。
営業ってどんな仕事?
営業職は業務形態によりさまざまですが、大まかに「企業に対してサービスや商品を売り込む」か「個人に対して商品やサービスを売り込む」ことです。
また。「自ら足を運んで営業活動する」か「店舗や来客者、メールなどで営業する」のかで分類されます。
テレアポや飛び込むなどで新規顧客の開拓する営業活動や既存顧客のアプローチやフォローなど行います。
いずれも高度なコミュニケーション能力が求められるので、採用時にはコミュニケーション能力を重視することもあります。
志望動機が上手く書けないときの対処法
志望動機の例文を見ても書けない人もいます。
まずはベースとなる考え方を押さえることが大切です。
いきなり全文を考えようとせずにまずはベースについて考えてみましょう。
企業選びを明確にする
志望動機を考える前にまずは、あなたの企業選びの軸を考えましょう。
軸を明確にすることで、何のために働くのか、なぜこの企業に入りたいのかが明確になります。
働くことに対して、漠然とした意識と理解しか持てないと、採用担当者が注目するような志望動機を書くことはできません。
仕事を通じてどのような人物になりたいのか、何を成し遂げ、大切にするのかを書きましょう。
書くことができなければ、企業選びにつまずいていることになりますので、「なぜ入社したいのか」を見直す必要があります。
転職エージェントを活用
志望動機を一人で考えることが難しいなら転職エージェントを活用しても良いかもしれません。
一人で考えて時間を浪費するなら、プロに依頼して自分の入りたい企業の志望動機を考えてもらいましょう。
転職エージェントは志望する企業の採用担当者がどのような人材が欲しいのか把握しています。
そのため、志望する企業の使用担当者が注目するような志望動機がかくことができます。
営業に必要となる最低限な6つのスキル
ここでは営業職で求められる6つのスキルを紹介します。
①コミュニケーション能力
営業におけるコミュニケーション能力とは、相手の話している内容を理解して、同じ目線に立って意思疎通を図り、提案するスキルです。
一方的に伝えたい内容のみ話してしまうと相手から何も話さず終わってしまう可能性があります。
そのため、コミュニケーション能力改善が必要になります。
②ヒアリング力
ヒアリング力は顧客の悩みや不安を上手く引き出し、ニーズを聞き出すスキルです。
つまり、「相手が不満や不安を話しやすい環境を作る」スキルと言ってもいいです。
ヒアリング能力がないと本質的な課題から外れた話ばかりとなり、成果が得られない可能性もあります。
③課題発見力
課題発見力は、「顧客が抱えている課題」を突き止めるスキルです。
どんなに素晴らしいヒアリングで問題点や不満を見つけても、適切な改善案を提示できなければ有益な商談になりません。
④ロジカルシンキング
ロジカルシンキングとは、論理的に情報を整理し、矛盾なく解決策を導くスキルです。
営業の現場では、経験したことない問題に直面することがあり、その場で改善案を求められることもあります。
そのとき直観で意見を主張するのではなく、合理的な施行による改善案を提示できなければ顧客への信頼獲得にはつながりません。
ロジカルシンキングは限られた時間の中で最適な改善案を提示するためのスキルだといえます。
⑤トラブル対応力
トラブル対応力は、トラブル時顧客の信頼を損なうことのないよう誠意ある行動を心掛け、真摯に対応するスキルです。
顧客に対して正面的な謝罪のみではトラブル解決にはなりません。
心からの謝罪とともに、トラブルをどのように対処し、具体的な解決案を提示する力が必要とされます。
⑥ストレス耐性力
ストレス耐性力は、ストレスが溜まらないよう意識し、健全なメンタルを保つスキルです。
ストレスは自分抱えて解決するものではありません。
職場の上司や同僚、友人に相談して解決してもらうことも一つの手段です。
ストレスが溜まっていると良いパフォーマンスが発揮できなくなるので、健全なメンタルを保つように意識してみましょう。
まとめ
転職で営業職として働くためには、志望する会社の採用担当者にアピールすることが重要となります。
営業職はその企業の売上を担う立場になるので、売上を上げられるような人物を最優先に求めます。
また、顧客とのトラブルもあるので、企業の信頼や信用を損なうような人材は敬遠されます。
そのため、採用担当者には顧客に対して失礼な対応や誠意を欠いた行動するような人物ではないことをアピールする必要もあります。
採用担当者には「この会社に入りたい」と「この会社の売上に貢献します」という強い気持ちを志望動機で書きましょう。